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  • 白川 統章
  • 2020年9月9日
  • 読了時間: 1分

風を抱く男


もっと もっと あなたを 上手く愛せたなら

そんな事を最近は 思ってるよ


あなたのいない空白に 何を置いたらいい?

10000本の薔薇さえ あなたには変われない


時計の針に座って 回るメリーゴーラウンド

戻れない時間だけが ぼくの肩を抱いてくれる


甘酸っぱいコロンの香りが通り過ぎる

おもわず振り向いたなら それはただの風でした


もっと もっと あなたと 歩きたかった道を

銀杏の葉が今年も 埋めながら 彩るよ


雨が降る日は「私のせいね。」と言ったね

会う度にぼくの心は 晴れだった事 知ってほしい


もっと もっと あなたを 上手く愛せたなら

そんな言葉もついに 埋もれそうで


丸くなった右手を 優しくなぞられたんだ

おもわずぎゅっと抱いたら それはただの風でした

切ない秋の風でした

 
 
 

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